先生の言葉
「心理臨床家は潜水艦にならないといけないのよ」
大学院の指導教官からいただいた言葉です。
私の指導教官はレジェンド心理臨床家で、そこにいらっしゃるだけで、その場が守られた場になるような雰囲気を感じる方でした。
あまりにキラキラされていて、若いころの私にとってはとても近づきがたい存在で、いつも緊張していました。そして、とても憧れていました。
本来おそばに近寄れるような存在ではない「推し」にリアルに近くで対面しているときのような感じといえば、伝わるでしょうか。
先生にとっては何気なく言った言葉だったのかもしれませんが、私にとってはありがたい「お言葉」になっているのです。
「潜水艦」とは?
ここでいう「潜水艦」とは、どういう意味なのか?
クライエントの言葉の表層だけをとらえるのではなく、もっと奥深くに潜り、探索し、そして、水面に浮かんだり、沈んだりをコントロールしながら進むということなのではないかと思いました。
心を取りあつかう上で、目に見えやすい事柄だけを考えるだけでは全くこと足りないということを初学者の私に教えてくださったのだと思います。たぶん・・・。
「たぶん」というのは、先生の本意が何なのかは、私には捉えきれていないからです。「先生」のお言葉はそういう性質のものなのかもしれません。
タイムトラベル機能付き潜水艦
さて、先生との別れの後、私は臨床経験を積んで、心理臨床家の修行を続けてきました。そして、その「潜水艦」にタイムトラベル機能が備わっていてもいいのではないかと思いつきました。
心理カウンセリング(心理療法)の実際の面接では、現在のことを話しているのに過去のことを話しているような感覚、あるいは、面接室にいるのに、別の場所にいるような感覚、そういった不思議な感覚が生じることがあります。
そういった要素にも対応できる、時空を超えるタイムトラベル機能も潜水艦に搭載させたいと思いました。
タイムトラベル機能付き潜水艦で、心に何が起こっているのかを知る冒険を続けていきたいです。
冒険を続けられるように、メンテナンスや改良を重ねることにいたします。
