物語りと物作り

物語り

人は誰でも、自分の人生のストーリーをもっています。

それは、ライフストーリー(Life story)と呼ばれ、心理カウンセリングではそれを語ることが、その人の人生を再編していくと考えられています。

自分に起こった出来事を自分の言葉で表現していく作業です。

カウンセラーはその作業をフォローし、サポートしていきます。

そこで語られるストーリーは、単純明快で客観的なヒストリーではなく、きわめて主観的で、プライベートなものです。

言葉で自分の感情の体験を表現できる人にとっては、非常に有効で大切な作業になります。

物作り

言葉で表現するよりも、別の手段をとる方がより活き活きと自分の内面を表現できる人もいます。

どういった表現方法がその時のその人にピッタリなのかは、いろいろなのです。

その人の人となりを表現する方法は、言葉だけではありません。

そこで、私は心理カウンセリングに物作りを取り入れていくことを考えました。

いわゆる「アートセラピー」と呼ばれる方法です。

従来からある描画、コラージュなどに加えて、クラフトも取り入れることで、より一層、心理カウンセリングを利用してもらえるのではないかと思ったのです。

自分らしさと出会う

物語り、物作りは自分らしさ、自分の本質に出会える作業でもあります。

自分は何を感じ、何を思い、何が好きで、何は苦手なのか。

物語り、物作りの作業はそういった問いかけを自然に自分に向け、自分らしさを見えるものにしてくれます。

自分の内面や本質と向き合う作業は、実際に取り組むとなると、かなりのハードワークになります。

鏡に映る自分を見たくない人には、つらい作業になるでしょう。

けれど、心理的な健康を保つには、必要な作業になります。

その人に合ったやり方、スピードで少しずつ進めていけるといいのではないでしょうか。